【基礎】《伝送技術》(R3-第2回-問5(1))アナログ振幅変調の変調度

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

アナログ振幅変調方式において、搬送波の振幅の最大値に対する信号波の振幅の最大値の比で示される変調度が$\boxed{   }$場合は、過変調といわれ、一般に、復調波にひずみが生ずる。

ゼロである
0.5である
0.5よりおおきくて1より小さい
1である
1より大きい
正解 5

1. 変調度 $m$ の定義

搬送波の振幅の最大値を $A_c$、信号波(変調信号)の振幅の最大値を $A_m$ とすると、変調度 $m$ は次のように定義されます。

$$m = \frac{A_m}{A_c}$$

2. 変調度 $m$ の値と波形状態

  • $m < 1$(完全変調・通常変調): 信号波の振幅が搬送波より小さく、包絡線検波などで正常に復調できます。
  • $m = 1$($100\%$ 変調): 搬送波の最小振幅がちょうどゼロになる状態です。
  • $m > 1$(過変調): 信号波の振幅が搬送波の振幅を超えてしまい(1より大きい状態)、包絡線波形の振幅がゼロ以下に反転(クリップ)して波形が押し潰されます。この結果、受信側で復調した信号に大きなひずみ(歪み)が発生します。

したがって、空欄に入る最も適した記述は ⑤ 1より大きい です。

変調度 $m$

振幅が$E_c$の搬送波を、振幅が$E_s$の信号波で振幅変調すると被変調波が現れる。$E_c$と$E_s$の比を変調度いう。

変調度 $m = E_s/E_c = (E_1 - E_2)/(E_1 + E_2)$

上式の$E_1$は、被変調波における振幅の最大値を、$E_2$は最小値をそれぞれ示している。

ポイント
  • 過変調の条件:変調度 $m > 1$($100\%$ 超)のとき過変調となり、復調波にひずみを生じさせます。
  • 変調度と歪みの関係:正常な伝送を行うためには、変調度 $m$ を $0 \le m \le 1$ の範囲に収める必要があります。
重要用語
用語解説
過変調(Overmodulation)変調度 $m$ が 1(100%)を超えた状態。波形の一部が欠落して復調信号に強いひずみが発生する。
変調度搬送波の振幅に対して信号波の振幅がどれくらいの割合を占めるかを表す指標。
包絡線検波AM信号の振幅の振れ(包絡線)から元の信号波を取り出す(復調する)回路方式。
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