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【基礎】《伝送理論》(R1-第2回-問4(2))伝送損失について

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

伝送損失について述べた次の二つの記述は、$\boxed{   }$。
A 平衡対ケーブルにおいては、心線導体間の間隔を大きくすると伝送損失が増加する。
B 同軸ケーブルは、一般的に使用される周波数帯において信号の周波数が4倍になると、その伝送損失は、約2倍になる。

Aのみ正しい
Bのみ正しい
AもBも正しい
AもBも正しくない
解答 2

平衡対ケーブル、同軸ケーブル

(1)平衡対ケーブル
平衡対ケーブルでは、送端に加えられた電圧は導体自体の抵抗$R$および自己インダクタンス$L$により電圧降下しながら受端に向かって減衰し、また、送端に加えられた電流は導体間の絶縁体を介して存在する静電容量$C$および導体間の漏洩電流に対する漏洩抵抗の逆数である漏洩コンダクタンス$G$を介して漏洩しながら受端に向かって減衰していく。心線導体間の間隔を大きくした場合、漏洩電流を小さくすることができ伝送損失は減少する。
電磁結合による漏話の大きさは、誘導回線のインピーダンスに反比例する。

(2)同軸ケーブル
同軸ケーブル
の高周波数帯域における伝送損失は比較的小さく、漏話特性も良い。これは表皮効果や近接作用による実効抵抗の増加が小さいからである。伝送損失は周波数の平方根に比例して増加し、信号周波数が4倍になれば伝送損失は$\sqrt{4} = 2$倍になる。

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