【基礎】《伝送技術》(R1-第2回-問5(1))デジタル変調方式について

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

デジタル変調方式について述べた次の記述のうち、正しいものは、$\boxed{   }$である。

 FSKは送信するデジタル信号に応じて、周波数が一定の搬送波の位相を変化させて変調する方式である。
 ASKにおいてデジタル信号の1と0に応じて搬送波の振幅の有無で変調する2値ASKは、直交振幅変調といわれる。
 QAMは、サブキャリアが直交する二つの搬送波がそれぞれPSK変調された多値変調方式である。
 8PSKは、1シンボル当たり3ビットの情報を伝送できる多値変調方式である。
正解 4

① 誤り FSK(Frequency Shift Keying)は、搬送波の周波数を変化させる方式です(位相を変化させるのは PSK です)。
② 誤り デジタル信号の1と0に応じて搬送波の振幅の有無(または大小)で変調する2値ASKは、一般にOOK(On-Off Keying)や振幅シフトキーイングと呼ばれます。直交振幅変調は QAM のことです。
③ 誤り QAM(直交振幅変調)は、互いに直交する2つの搬送波をそれぞれASK(振幅変調)して合成する方式です(PSK変調ではありません)。
④ 正しい 8PSKは搬送波の位相を8通り($2^3 = 8$)に割り当てる変調方式のため、1シンボルで $3\text{ ビット}$ ($2^3 = 8$) の情報を表すことができます。

デジタル変調方式

デジタル変調方式において、デジタル信号の振幅・位相・周波数に対して、振幅に対応した変調方式をASK位相に対応した変調方式をPSK周波数に対応した変調方式をFSKという。

① ASK (Amplitude Shift Keying)
ASKは、デジタル信号の1と0に応じて搬送波の振幅を変化させる2値変調方式です。

② FSK (Frequency Shift Keying)
FSKは、デジタル信号の1と0に応じて搬送波の周波数を変化させる2値変調方式です。

③ PSK(Phase Shift Keying)
PSKは、デジタル信号を位相状態によって符号化する多値変調方式です。代表的なものとして8PSKがあります。8PSKは1つのシンボルに3ビットの情報を符号化することができます。

④ QAM (Quadrature Amplitude Modulation)
QAMは、サブキャリアが直交する二つの搬送波がそれぞれPSK変調された多値変調方式です。代表的なものとして16QAMがあります。16QAMは1つのシンボルに4ビットの情報を符号化することができます。

ポイント
  • 多値変調と伝送ビット数:多値数を $M$($M = 2^n$)とすると、1シンボルあたり $n = \log_2 M$ ビットの情報量を伝送できます。
    • BPSK(2PSK):$2^1 \rightarrow 1\text{ ビット/シンボル}$
    • QPSK(4PSK):$2^2 \rightarrow 2\text{ ビット/シンボル}$
    • 8PSK:$2^3 \rightarrow 3\text{ ビット/シンボル}$
    • 16QAM:$2^4 \rightarrow 4\text{ ビット/シンボル}$
重要用語
用語解説
8PSK搬送波の位相を8つ(45度刻み)に変化させ、一度に3ビットのデータを表現するデジタル変調方式。
シンボル伝送路上の最小情報単位。1つの波形変化(シンボル)で複数のビットをまとめて表現できる。
QAM(直交振幅変調)互いに直交する2つの搬送波の振幅を変化させて合成し、多くのビットを同時に送る多値変調方式。
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