問題
次の文章の$\boxed{ }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。
デジタル変調方式について述べた次の記述のうち、正しいものは、$\boxed{ }$である。
| ① | FSKは送信するデジタル信号に応じて、周波数が一定の搬送波の位相を変化させて変調する方式である。 |
| ② | ASKにおいてデジタル信号の1と0に応じて搬送波の振幅の有無で変調する2値ASKは、直交振幅変調といわれる。 |
| ③ | QAMは、サブキャリアが直交する二つの搬送波がそれぞれPSK変調された多値変調方式である。 |
| ④ | 8PSKは、1シンボル当たり3ビットの情報を伝送できる多値変調方式である。 |
正解 4
① 誤り FSK(Frequency Shift Keying)は、搬送波の周波数を変化させる方式です(位相を変化させるのは PSK です)。
② 誤り デジタル信号の1と0に応じて搬送波の振幅の有無(または大小)で変調する2値ASKは、一般にOOK(On-Off Keying)や振幅シフトキーイングと呼ばれます。直交振幅変調は QAM のことです。
③ 誤り QAM(直交振幅変調)は、互いに直交する2つの搬送波をそれぞれASK(振幅変調)して合成する方式です(PSK変調ではありません)。
④ 正しい 8PSKは搬送波の位相を8通り($2^3 = 8$)に割り当てる変調方式のため、1シンボルで $3\text{ ビット}$ ($2^3 = 8$) の情報を表すことができます。
デジタル変調方式
デジタル変調方式において、デジタル信号の振幅・位相・周波数に対して、振幅に対応した変調方式をASK、位相に対応した変調方式をPSK、周波数に対応した変調方式をFSKという。
① ASK (Amplitude Shift Keying)
ASKは、デジタル信号の1と0に応じて搬送波の振幅を変化させる2値変調方式です。
② FSK (Frequency Shift Keying)
FSKは、デジタル信号の1と0に応じて搬送波の周波数を変化させる2値変調方式です。
③ PSK(Phase Shift Keying)
PSKは、デジタル信号を位相状態によって符号化する多値変調方式です。代表的なものとして8PSKがあります。8PSKは1つのシンボルに3ビットの情報を符号化することができます。
④ QAM (Quadrature Amplitude Modulation)
QAMは、サブキャリアが直交する二つの搬送波がそれぞれPSK変調された多値変調方式です。代表的なものとして16QAMがあります。16QAMは1つのシンボルに4ビットの情報を符号化することができます。
ポイント
- 多値変調と伝送ビット数:多値数を $M$($M = 2^n$)とすると、1シンボルあたり $n = \log_2 M$ ビットの情報量を伝送できます。
- BPSK(2PSK):$2^1 \rightarrow 1\text{ ビット/シンボル}$
- QPSK(4PSK):$2^2 \rightarrow 2\text{ ビット/シンボル}$
- 8PSK:$2^3 \rightarrow 3\text{ ビット/シンボル}$
- 16QAM:$2^4 \rightarrow 4\text{ ビット/シンボル}$
重要用語
| 用語 | 解説 |
| 8PSK | 搬送波の位相を8つ(45度刻み)に変化させ、一度に3ビットのデータを表現するデジタル変調方式。 |
| シンボル | 伝送路上の最小情報単位。1つの波形変化(シンボル)で複数のビットをまとめて表現できる。 |
| QAM(直交振幅変調) | 互いに直交する2つの搬送波の振幅を変化させて合成し、多くのビットを同時に送る多値変調方式。 |

