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【基礎】《伝送技術》(R3-第2回-問5(3))光ファイバ伝送路の線形中継器

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

光ファイバ伝送路に用いられる線形中継器は、信号を中継する過程において光信号を電気信号に変換する必要がないことから伝送速度に制約されず、かつ、波長が異なる複数の信号光の$\boxed{   }$が可能である。

識別再生
一括増幅
モード結合
分散制御
遅延制御
解答 2

光ファイバ中継装置

光ファイバケーブルを使った通信では、距離が長くなると光信号の強度が減衰し、信号品質が低下します。このため、光ファイバの中継装置が必要となります。

(1)再生中継器(Regenerator)
再生中継器は、光信号を電気信号に変換し、信号の品質を再生(復調・再同期)した後、再び光信号に戻す装置です。これにより、光ファイバケーブルを通過する信号の品質が向上します。

(2)光増幅器(Optical Amplifier):線形中継器
光増幅器は、光信号を電気信号に変換せずに直接、光のまま増幅します。主な光増幅器として、光ファイバ内で発生する光の増幅効果を利用した「エルビウム添加光ファイバレーザ増幅器」(EDFA: Erbium-Doped Fiber Amplifier)があります。EDFAは、信号の波長が1530nm-1565nm(Cバンド)の範囲にある場合に特に効果的です。

再生中継器は信号を電気信号に変換し、復調・再同期を行うため、信号品質が大幅に向上します。一方、光増幅器は光信号を直接増幅するため、信号の変換や復調を行わないため、信号品質がある程度保たれます。光増幅器は波長多重伝送(WDM)システムと組み合わせることで、複数の波長を同時に増幅できますが、再生中継器各波長ごとに個別に再生する必要があります。

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