【基礎】《伝送技術》(R2-第2回-問5(4))量子化雑音について

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

音声信号のPCM符号化において、信号レベルの高い領域は粗く量子化し、信号レベルの低い領域は細かく量子化することにより、量子化ビット数を変えずに信号レベルの低い領域における量子化雑音を低減する方法は、一般に、$\boxed{   }$といわれる。

①直線量子化
②非直線量子化
③予測符号化
④変換符号化
⑤ハフマン符号化
正解 2

雑音(デジタル伝送)

PCM方式でアナログ信号を符号化し、再びアナログ信号に復号するまでの過程において、さまざまな雑音が発生する。

(1)折り返し雑音
標本化の過程
で発生する雑音。入力信号の最高周波数($f_h$)が標本化周波数($f_s$)の1/2以内に完全に帯域制限されていないために発生する。標本化前の入力信号の帯域制限が不十分な場合、$f_s$/2以上の信号スペクトル成分が$f_s$/2を中心に折り返される。この折り返された信号スペクトルが復号の際に分離できないため雑音となる。

(2)量子化雑音

量子化の過程で発生する雑音。標本化によって得られたPAMパルスの振幅を離散的な数値に近似する過程で誤差が生じるために発生する。この量子化雑音の発生は避けることができないが、信号レベルの高い領域は粗く量子化し、信号レベルの低い領域は細かく量子化する非直線量子化を行うことにより軽減できる。

(3)補間雑音
復号の過程で発生する雑音。復号の補間ろ波の過程で、理想的な低域フィルタを用いることができないために発生する。このため、高周波成分が混入して雑音となる。

ポイント
  • 小振幅と大振幅の扱い:
    • 低い信号レベル(小振幅): 細かく刻む(量子化ステップを小さくする)ことで相対的な誤差を減らす。
    • 高い信号レベル(大振幅): 粗く刻む(量子化ステップを大きくする)。
  • 目的:総ビット数を増やさずに、人間が感じやすい「小さな音」の品質(SN比)を確保することです($\mu$-lawやA-lawなどの圧縮則が用いられます)。
重要用語
用語解説
非直線量子化信号の振幅に応じて量子化の間隔を変える方式。音声通信などで小振幅時の量子化雑音を低減するために用いられる。
直線量子化信号振幅の全域にわたって等しい間隔(ステップ幅)で量子化を行う方式。
量子化ステップアナログ信号をデジタル表現に丸める際の間隔(刻み幅)。
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