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【基礎】《伝送理論》(R3-第2回-問4(1))電気通信回線の増幅器の利得

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

図において、電気通信回線1への入力電圧が145ミリボルト、電気通信回線1から電気通信回線2への遠端漏話減衰量が58デシベル、増幅器の利得が$\boxed{   }$デシベルのとき、電圧計の読みは、14.5ミリボルトである。ただし、入出力各部のインピーダンスは全て同一値で整合しているものとする。

3-2-4-1
28
38
48
58
68
解答 2

増幅器の利得をA [dB]とする。

$$ 20 \log_{10}{145} -58 + A = 20 \log_{10}{14.5}$$
$$A = 58 + 20 \log_{10}\frac{14.5}{145}$$
$$A = 58 + 20 \log _{10}10^{-1}$$
$$A = 58 - 20 = 38 [dB]$$

漏話

3-2-4-1A
2つの電気通信回線において、一方の回線の信号が他の回線に漏れる現象を漏話という。上図のように近接した電気通信回線で妨害を与える回線を誘導回線、妨害を受ける回線を被誘導回線という。
被誘導回線に現れる漏話のうち誘導回線の信号の伝送方向と同じ方向に生じる漏話を遠端漏話といい、反対方向に生じる漏話を近端漏話という。一般に遠端漏話より近端漏話の方が影響が大きい。
漏話の大きさは、漏話減衰量で表される。次式ように、誘導回線の信号と漏話の比をdBで表示する。

漏話減衰量 = $20 \log_{10}\frac{V_1}{V_{2}}$

漏話減衰量 = $10 \log_{10}\frac{P_1}{P_{2}}$

漏話の原因として、平衡対ケーブルでは静電結合や電磁結合により発生し、周波数が高くなると漏話が増大する。

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