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【基礎】《電子回路》(R3-第2回-問2(4))電界効果トランジスタについて

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

電界効果トランジスタについて述べた次の二つの記述は、$\boxed{   }$。

A MOS型電界効果トランジスタは、金属、酸化膜及び半導体の3層から成り、ソース電極に加える電圧を変化させることにより反転層を変化させ、ドレインーゲート間を流れる電流を制御する半導体素子である。

B 接合形電界効果トランジスタは、ゲート電極に加える電圧を変化させることにより空乏層の厚さを変化させ、ドレインーソース間を流れる電流を制御する半導体素子である。

Aのみ正しい
Bのみ正しい
AもBも正しい
AもBも正しくない
解答 2

A MOS型電界効果トランジスタは、金属、酸化膜及び半導体の3層から成り、ゲート電極に加える電圧を変化させることにより反転層を変化させ、ドレインーソース間を流れる電流を制御する半導体素子である。

電界効果トランジスタ(FET)

電界効果トランジスタは、ドレイン(D)ゲート(G)ソース(S)の3つの電極を持ち、ゲートに加えた電圧で電界を作り、その電界を変化させることで出力電流を制御する。このような素子を電圧制御素子という。
FETは、バイポーラ形トランジスタに比べて入力抵抗が高いことや、入力電流が不要であるため消費電力が少ないなどの特長がある。

(1)接合形FET

3-1-2-4A
ゲート電極にp形またはn形の半導体を直接接合したFETである。pn接合に生じる空乏層の厚さにより電流を制御する。MOS形FETに比べて低周波の雑音特性や過電圧に対する安定性に優れ、静電気による影響も少ない。

(2)MOS形FET

3-1-2-4B
絶縁ゲートとも呼ばれ、ゲート電極と半導体との間に0.1μm程度の薄い酸化被膜層を挟んで絶縁したFETである。接合形FETと比較すると、ゲート電極がドレインやソースから絶縁されているため、入力インピーダンスが高く、また消費電力が少ない。さらに、製法が容易で構造が単純であるため、2次元平面上に微小な素子を作ることが容易なため、集積回路の構成要素として広く用いられている。MOS形FETは以下の2種類がある。

①デプレション型 … ゲート電圧を加えなくてもチャネルが形成できる
②エンハンスメント型 … ゲート電圧を加えてチャネルを形成する

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