【基礎】《電気回路》(H30-第2回-問1(3))2本の電線間に働く電磁力

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

平行に置かれた2本の電線に、互いに反対方向に直流電流を流すと、電線間において相互に$\boxed{   }$する電磁力が発生する。

反発
交差
回転
振動
吸引
解答 1

平行に置かれた2本の電線(導体)に電流を流すと、それぞれの電流が作る磁界によって相互に電磁力が作用します。

  • 同一方向に電流を流した場合: 互いに引き合う「吸引力」が働く
  • 反対方向に電流を流した場合: 互いに退け合う「反発力(斥力)」が働く

電磁力

30-2-1-3A
図に示すように、磁束密度$B$[T]の磁界中に長さ$l$[m]の直線導体を置き、電流$I$[A]を流すと、直線導体には以下の力が働く。$\theta$は、電流$I$と磁束密度$B$がなす角度である。
$F = IBl \sin{\theta}$

このように、磁界中の導体に電流を流すと力が働き、それらの向きは以下のように左手を使って表すことができる。これをフレミング左手の法則という。
30-2-1-3B
◆2本導体に流れる電流(同方向)
30-2-1-3C
上図のように平行な2本の導体に同方向の電流を流した場合、アンペールの法則によって、電流の周りに磁界が発生する。お互いに磁界を受けることによって、上図のような吸引力が発生する。

◆2本導体に流れる電流(反対方向)
30-2-1-3D
上図のように平行な2本の導体に反対方向の電流を流した場合、アンペールの法則によって、電流の周りに磁界が発生する。お互いに磁界を受けることによって、上図のような反発力が発生する。

ポイント

平行導体間に働く力の向きと大きさ(アンペールの法則)をセットで覚えておくことが重要です。

  • 電流の向きが同じ(同方向): 吸引(引き合う)
  • 電流の向きが逆(反対方向): 反発(退け合う)

単位長さあたりに働く力 $F$ の大きさは、電流を $I_1, I_2$、電線間の距離を $r$ とすると以下の式で表されます。

$$F = \frac{\mu_0 I_1 I_2}{2\pi r} \quad [\text{N/m}]$$

重要用語
用語解説
反発力(Repulsive Force)互いに押し遠ざけようとする力。逆向きの電流が流れる平行導体間に働く。
吸引力(Attractive Force)互いに引き寄せようとする力。同向きの電流が流れる平行導体間に働く。
電磁力(Electromagnetic Force)磁界中に置かれた導体に電流を流したときに導体が受ける力(フレミングの左手の法則)。
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