【基礎】《電気回路》(H31-第1回-問1(4))交流波形の波高率

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

交流波形のひずみの度合いを判断するための目安の一つである波高率は、$\boxed{   }$に対する比で表され、正弦波形の場合は約1.41である。

①最大値の実効値
②最大値の平均値
③基本波の高調波
④実効値の平均値
⑤偶数次ひずみの奇数次ひずみ
正解 1

実効値、平均値、波高率、波形率


(1)実効値
交流1周期にわたって、各瞬時値の2乗を平均し、平方根をとったものを交流の実効値といいます。
$V_{rms} = \sqrt{\frac{1}{T} \int_0^T v(t)^2 dt}$

上図では、実効値は$V_m/\sqrt{2}$となります。

(2)平均値
交流の1周期を単純に平均すると0になるので、交流の半周期について平均したものを平均値といいます。

$V_a = \frac{1}{(T/2)} \int_0^{T/2} v(t) dt$

上図では、平均値は$2V_m/\pi$となります。

(3)波高率
波高率は、最大値を実効値で割ります。最大値が実効値に対してどのくらいの割合かを示すものです。

波高率 = 最大値/実効値

正弦波交流では、約1.414となります。

(4)波形率
波形率は、実効値を平均値で割ります。平均値に対する実効値の割合です。

波形率 = 実効値/平均値

正弦波交流では、約1.11になります。

ポイント

工事担任者試験や電気技術系の試験では、「波高率」と「波形率」の定義の相違が頻出ポイントとなります。

  • 波高率(ピーク係数): 最大値が実効値の何倍かを表す値$$\text{波高率} = \frac{\text{最大値}}{\text{実効値}}$$※正弦波の場合は $\sqrt{2} \approx 1.414$
  • 波形率: 実効値が平均値の何倍かを表す値$$\text{波形率} = \frac{\text{実効値}}{\text{平均値}}$$※正弦波の場合は $\frac{\pi}{2\sqrt{2}} \approx 1.11$

「波高率は高い(最大)値が分子」「波形率は形(実効)の値が分子」と覚えると混同しにくくなります。

重要用語
用語解説
波高率(Crest Factor / Peak Factor)波形の最大値(ピーク値)と実効値の比。波形の尖頭度合い(ピークの鋭さ)を示す指標。
波形率(Form Factor)波形の実効値と平均値の比。波形の丸みや広がりを示す指標。
実効値(Effective Value)直流と同じ熱作用(仕事)を行う交流の大きさ。
平均値(Average Value)交流波形の半周期における平均的な大きさ。
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