出典:一般財団法人日本データ通信協会 電気通信国家試験センター『工事担任者試験問題』より引用・作成
問題
次の文章の$\boxed{ }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。
ネットワークを構成する機器であるレイヤ3スイッチについて述べた次の記述のうち、誤っているものは、$\boxed{ }$である。
| ① | レイヤ3スイッチは、VLANとして分割したネットワークを相互に接続することができる。 |
| ② | レイヤ3スイッチは、CPUを用いたソフトウェア処理によりパケットを転送する。これに対し、ルータは、ASIC(特定用途向けIC)を用いたハードウェア処理によりパケットを転送する。このためレイヤ3スイッチは、一般に、ルータと比較して転送速度が遅い。 |
| ③ | レイヤ3スイッチでは、RIPやOSPFといわれるルーティングプロトコルを用いることができる。 |
| ④ | レイヤ2に対応したレイヤ3スイッチは、受信したフレームの送信元MACアドレスを読み取り、アドレステーブルに登録されているかどうかを検索し、登録されていない場合はアドレステーブルに登録する。 |
| ⑤ | レイヤ2に対応したレイヤ3スイッチには、受信したフレームをMACアドレスに基づき中継するレイヤ2処理部と受信したパケットをIPアドレスに基づき中継するレイヤ3処理部がある。 |
正解 2
レイヤ3スイッチは、通常、ASIC(特定用途向けIC)を用いたハードウェア処理により高速にパケットを転送することができる。一方、一部のルータはCPUを用いたソフトウェア処理によりパケットを転送することもあるが、高性能なルータもASICを使用している。したがって、レイヤ3スイッチがルータと比較して転送速度が遅いという記述は誤りである。
他の選択肢に関しては、以下の通り正しい記述である。
- ①レイヤ3スイッチは、VLAN間のルーティングを行うことができる。
- ③レイヤ3スイッチは、RIPやOSPFなどのルーティングプロトコルをサポートしている。
- ④レイヤ2の機能も持つレイヤ3スイッチは、MACアドレステーブルを使用してフレームの転送を行う。
- ⑤レイヤ2とレイヤ3の両方の機能を持つレイヤ3スイッチは、MACアドレスとIPアドレスの両方に基づいてデータを転送することができる。
ポイント
- レイヤ3スイッチとルータの違い:
- レイヤ3スイッチは、ハードウェア(ASIC)による高速なルーティング処理が得意であり、主に社内LANのコアスイッチやVLAN間のルーティングに用いられます。
- 主な機能:
- L2スイッチの機能(MACアドレス学習・ブリッジング)と、ルータの機能(IPルーティング)を1台に統合した機器です。
重要語句
| 用語 | 解説・特徴 |
| レイヤ3スイッチ | OSI参照モデルの第3層(ネットワーク層)までの処理機能を持ち、高速なルーティングが可能なネットワーク機器。 |
| ASIC | 特定用途向けに設計された集積回路。レイヤ3スイッチ等でパケットの高速処理に利用される。 |
| VLAN間ルーティング | 仮想的に分割された異なるネットワーク(VLAN)同士の間で、IPパケットを中継・通信させる仕組み。 |
技術及び理論.png)
