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【基礎】《伝送技術》(R3-第2回-問5(5))光ファイバ中の光の散乱

問題

 次の文章の$\boxed{   }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

光ファイバ中の屈折率の微小な変化(揺らぎ)によって光が散乱する現象は$\boxed{   }$散乱といわれ、光損失の要因の一つとなり、これによる損失は光波長の4乗に反比例する。

レイリー
ラマン
ブリルアン
トムソン
コンプトン
解答 1

光ファイバ中で起こる散乱現象には、レイリー散乱とラマン散乱があります。問題文で述べられている「屈折率の微小な変化(揺らぎ)によって光が散乱する現象」という条件から、正解はレイリー散乱となります。また、この現象による損失は光波長の4乗に反比例します。

光ファイバ損失

光ファイバ中を伝わる光は、ファイバ内部で反射しながら伝搬します。しかし、ファイバ中の物質に微小な変化が生じると、その変化によって光が散乱する現象が起こります。この散乱現象は、レイリー散乱ラマン散乱などがあります。

(1)レイリー散乱
レイリー散乱とは、物質中を伝わる波(ここでは光)が、物質中の微小な不均一性(例えば密度変化)によって方向を変えて散乱する現象です。光ファイバ中でも同様に、屈折率の微小な変化(揺らぎ)によって光が方向を変えて散乱します。このレイリー散乱による損失は、光波長の4乗に反比例することが知られています。

(2)ラマン散乱
ラマン散乱とは、物質中を伝わる波(ここでは光)が、物質中の分子振動によってエネルギーを受け取り、波長が変化して散乱する現象です。光ファイバ中でも同様に、分子振動によって光が波長を変えて散乱します。ラマン散乱による損失は、光の周波数に依存するため、光波長の変化に対して敏感です。

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