問題
次の文章の$\boxed{ }$内に、選択肢の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。
光ファイバ中の屈折率の微小な変化(揺らぎ)によって光が散乱する現象は$\boxed{ }$散乱といわれ、光損失の要因の一つとなり、これによる損失は光波長の4乗に反比例する。
① | レイリー |
② | ラマン |
③ | ブリルアン |
④ | トムソン |
⑤ | コンプトン |
解答 1
光ファイバ中で起こる散乱現象には、レイリー散乱とラマン散乱があります。問題文で述べられている「屈折率の微小な変化(揺らぎ)によって光が散乱する現象」という条件から、正解はレイリー散乱となります。また、この現象による損失は光波長の4乗に反比例します。
光ファイバ損失
光ファイバ中を伝わる光は、ファイバ内部で反射しながら伝搬します。しかし、ファイバ中の物質に微小な変化が生じると、その変化によって光が散乱する現象が起こります。この散乱現象は、レイリー散乱やラマン散乱などがあります。
(1)レイリー散乱
レイリー散乱とは、物質中を伝わる波(ここでは光)が、物質中の微小な不均一性(例えば密度変化)によって方向を変えて散乱する現象です。光ファイバ中でも同様に、屈折率の微小な変化(揺らぎ)によって光が方向を変えて散乱します。このレイリー散乱による損失は、光波長の4乗に反比例することが知られています。
(2)ラマン散乱
ラマン散乱とは、物質中を伝わる波(ここでは光)が、物質中の分子振動によってエネルギーを受け取り、波長が変化して散乱する現象です。光ファイバ中でも同様に、分子振動によって光が波長を変えて散乱します。ラマン散乱による損失は、光の周波数に依存するため、光波長の変化に対して敏感です。